ABOUT
原点は、1978年に開業した釧路湿原国立公園内の温泉宿泊施設「憩の家かや沼」です。シラルトロ湖畔の小高い丘に建つ温泉宿は、約40年にわたって幅広いお客様に親しまれてきました。そんな憩いの場が、釧路湿原により深く通じる大自然の中のベースキャンプ「ぽん・ぽんゆ」として生まれ変わったのです。
改修に際して集ったのは、デザイナーの原研哉、建築家の隈研吾、そしてローカルデザインの研究者である鈴木輝隆と、それぞれが標茶に縁を持つ3人です。
「ぽん・ぽんゆ」はどのように誕生したのか、標茶や釧路湿原の魅力、そして北海道の観光の行方について、3人の対話を通じて紐解きます。
隈 研吾 建築家
1954年生。90年、隈研吾建築都市設計事務所設立。慶應義塾大学教授、東京大学教授を経て、現在、東京大学特別教授・名誉教授。40を超える国々でプロジェクトが進行中。自然と技術と人間の新しい関係を切り開く建築を提案。主な著書に『全仕事』(大和書房)、『点・線・面』(岩波書店)、『負ける建築』(岩波書店)、『自然な建築』、『小さな建築』(岩波新書)、他多数。
原 研哉 デザイナー
日本デザインセンター代表。武蔵野美術大学教授。無印良品のアートディレクションや、外務省JAPAN HOUSE総合プロデュースなど、デザインを外界環境形成と捉え、ビジュアルから空間まで多領域で活動を続ける。
鈴木輝隆 地域資源家
地域クリエイター、江戸川大学名誉教授、ローカルデザイン研究所BEENS代表。地域の住民力や資源と、デザイナー、建築家、研究者など多彩な才能をつなぎ、ローカルデザインの創造から文化を醸成し、経済力を高める活動をしている。